「過去生の魂の傷と癒し」を教えてくれる小惑星キロンが、太陽か月とハードアスペクトになっている人は「過去生の傷が浮上しやすいシナリオ」になっています。※過去生や前世があるかという検証しづらい話に注目するのではなく、ケンタウロスのカイロン(ケイローン)の神話やアスペクトのキーワードを知った時に感じるインスピレーションを大事にしてください。今ここではない世界(ファンタジー要素強め)のイメージが浮かんだならそれがヒントであり、あなただけの答えになります。
キロンのテーマが浮上しやすい星の配置
・ASCの支配星と強力なアスペクトがある
・太陽、または月との強力なアスペクト
・キロンのアスペクトが多い
・1ハウス、4ハウス、7ハウス、10ハウス(アングルハウス)にキロンがある
この項目以外にも、マイナーアスペクトである「クインカンクス(150度)」や135度で相手とのアスペクトが成立するなど、ご自身のキロンの状態をよく観察してみてください。
キロン(カイロン)は、私たちの脆弱性、肉体的、心理的、精神的、知的な「痛いところ」を象徴しており、それは生涯にわたって私たちに付きまといます。
太陽が司るアイデンティティに傷がついている。
キロンと太陽のハードアスペクト(不調和)の場合、創造性を発揮することができないと感じる傾向があります。特に若者には、パフォーマンスをすること、「見られること」、「輝かせてもらうこと」に対する恥ずかしさがあります。学校や美術の授業で自分の作品を隠してしまう子どもたちです。彼らは「真ん中の子供(中間子)」であることが非常に多く、若い頃に自分の創造性が抑圧されていたと感じています。このようなタイプの人は、自分のパフォーマンスを必要以上に気にしてしまい、批判されるとショックを受けてしまうことがあります。また、他人の自信を高めることは得意ですが、自分の自信を高めることはおろそかになりがちです。
ここで、キロンの「教師」としての側面が発揮されます。弱さを認められず、求められるまま自分をカリスマ的指導者のような大きな存在として作り上げることもあるようです。
キロンが強い人は、他人を鼓舞したり、激励したり、親身になって真摯にアドバイスしたりするのが得意ですが、自分自身を癒すのは難しいようです。この傷を自覚(恥ずかしさを乗り越えるような経験を)することで、他者への配慮が自然体で出来る人になっていくでしょう。
月が示す母親像に傷がついている。
キロンと月のアスペクトがハード(不調和)な場合、自分の感情的な欲求を表現することに気が引ける感じがあります。
このような人は、他人に簡単に「私は本当に元気です」と言い、その発言の空虚さを見抜けずに内心恨んでいるかもしれません。そして、感情を大げさに表現する傾向があります。
チャート内の月の位置によって、これは内面で起こることもあれば、他人によって明らかになることもあります。感情的なレベルでは「底なし沼」のような感覚があり、感情的な満足感がいつも手の届かないところにあるように感じます。
このような面を持つ母親は、自分が子供に十分なことをしていないという罪悪感を感じることがあります。このような面を持つ人は、自分の気持ちを吐き出せば吐き出すほど、余計に罪悪感や気まずさを感じ、それを隠そうとしたり、その問題を避けようとしたりします。
水星は、知覚とコミュニケーションを示すので、知性や言語に関して「傷」があります。
キロンとのアスペクトは、エネルギー的な情報(おそらく感情的な波の形で)が、あなたの心の働きやコミュニケーションの仕方に影響を与えることを示しています。
感情は重要なものであり、癒しは常に可能なものであると認めることができれば、他人には気づかれないが、人間の状態に関する真実の力を持つ微妙な事柄を表現するために心を使うことができます。
キロンと水星のアスペクトでは、コミュニケーションの方法や内容に満足することが少ないかもしれません。自分を表現するか、しないか、それがキロンと水星のハードアスペクトの問題です。
例えば、誰かの耳に入るような(陰口)話をして、後でそのことに罪悪感を感じて、自分の中に引きこもってしまい、無口になってしまうかもしれません。他の人との会話を見直して、何を言ったのか、何を言わなかったのかと自分を責めるかもしれません。
金星が示すエロスすなわち人間関係を構築する能力に傷がついている。
キロンと金星のアスペクトを持つ人は、親密な個人関係や恋愛関係において、与えて、与えて、また与えるという傾向があり、恋人からの拒絶を非常に恐れます。相手のためにどれだけ尽くしても、それだけでは足りないと感じます。
拒絶された経験や人間関係の問題を経験することで、愛や人間関係について非常に多くのことを学ぶことができ、人間関係について非常に洞察力のあるアドバイスができるようにもなります。
この知恵を個人的なレベルで適用することが課題となります。キロンと金星にアスペクトがある人は、まず「十分ではない」という自分自身の深い恐怖を癒す必要があります。
自分自身を愛することを学び、パートナーが自分の半分を満たしているかどうかを確認する必要があります。また、ヒモ的であったり、自立していないパートナーに惹かれるかもしれませんが、ハードアスペクトの場合、見返りといった感謝を得るのは難しいかもしれません。
無償の愛を学ぶために経験していることもあります。
火星が示す決断力や男性性に傷がついている。
自己主張は、キロンと火星のアスペクトを持つ人の主な課題です。
怒りや自己主張、欲しいものを求めることなどの「暴発」の後に、何となく恥ずかしくて謝っている(逃げ出したくなる)自分に気づくかもしれません。キロンと火星のアスペクトを持つ人の主な課題は、自分の願望や怒りの感情を正当なものとして受け入れ、それらを表現するときには自然に、そして自信を持って表現できるようになることです。
キロンがこの軸にアスペクトしているということは、あなたの他者との関わり方には、繊細で傷つきやすく、また傷つきやすい他者(繊細さん)との付き合い方を学ぶことが含まれます。
このことは、あなたが自己主張をしたり、他人を助けたり癒したりする意欲に影響を与えるかもしれません。
ASCとコンジャンクション(0度)
ASC(アセンダント)は第1ハウスの始まりであり、個人の行動指針、外見、行動パターンなどを表しています。生まれながらに自分は何者なのかと言うような疑問を抱えたり、自身や容姿のコンプレックスを抱えたり。アセンダントにコンジャンクションしてる人はキロンが人生に深く関わり、強力なヒーリング能力が備わっているという見方から、癒しがライフワークになっている人も多いとか。適職として、医療従事者やセラピスト、カウンセラー・占い師などが挙げられる。人のために働くことで自分が癒される。自分の幸せとみんなの幸せは同じことだと身を持って理解し体現することがテーマ。
MCはホロスコープの天頂にあり、第10ハウスの始まりであることからも、仕事や公の活動を表しています。仕事で傷つくような体験をしやすかったり、仕事に対してコンプレックスを抱えやすいので、職場を出生地から変えた方が良い(本社が他県、他国でOKらしい)というアドバイスもあります。仕事に対するネガティブな感情を抱きながら、同時に社会で何者かにならなければならないという強迫的な感情も生まれがちに。MCとキロンの組み合わせだけでは断定できず、他の天体の力関係などを合わせて全体で読むことで、「家の外で、多数派と同じように就職する道」ではない人もいる。キロンとASCが重なっている人同様、ヒーラーなどの癒しに関する仕事や医療関係の仕事に従事している人も多いといわれますが、こちらは人のために働くことで多くの人が癒される。自分の作品・仕事を通じて誰かの心を癒すことがテーマ。