オリオンは海神ポセイドンとミノス王の娘エウリュアレーの間に生まれた英雄でした。オリオンは人並みはずれた体格(巨人のよう)と、たぐいまれなる美しさを持ち、優れた狩人として、その名を轟かせていました。
また、オリオン座はエジプト神話の冥界の神オシリスに見立てられていて、ファラオ(王)が死ぬと、その魂は三ツ星の左下の星が南中したときに、ピラミッドの孔を通ってオシリスの元に帰ると書かれているといいます。(オリオンをオシリス、スピカをイシスだとも伝えていたり)
父親であるポセイドンから海を歩く力を与えられ、海でも川でも陸と同じように歩く事ができたようです。
あるとき、キオス島の王女メロペー(Merope、プレアデスの乙女の一人メローペともいわれ)を好きになり求婚します。
王は失敗を願って「ライオン退治」を言い渡しますが、予想を裏切って見事に約束を果たしました。しかし、結婚は認めてもらえず。色々あって盲目にされます。盲目の彼は、へーパイトスの鍛冶場まで槌を打つ音を頼りに辿り着き、ケーダリオーンという見習い弟子をさらって、彼を肩に乗せ案内させて(視力を回復できると神託を受けた)オーケアノスの果てまで辿り着きました。そこでオリオンの視力は回復し、曙の女神エーオースと恋愛関係に(兄が治した説、エーオースに猛烈に好かれる説など)。
その間も巨人アトラスの娘たちである7人のプレイアデスを愛して追いかけ回したりしていたそうで。(その後プレアデスの乙女たちは、アルテミスの加護のもとにオリオンから逃れるため天にあがり(鳩になって逃げた娘たちが)プレアデス星団になったとか。)
エーオースの仕事は夜明けを告げることでしたが、オリオンと付き合っている間の彼女は彼に会いたいがために仕事を早めて夜明けの時間が短くなっていきます。それを狩りの女神アルテミスは不審に思い、様子を見にやってきたアルテミスとオリオンは運命的な出会いをします。
ギリシャトップの狩人と狩猟の女神が恋に落ちるのには時間は掛かりませんでした。
オリオンの死について
女神アルテミスによって殺されたという話が多く伝わっています。
その理由としては、
・女神エーオースとともに暮らすことを許さないアルテミスが矢で殺した
・大胆にもアルテミスに円盤競技を挑んで殺された
・オーピスという(双子の兄アポロンが愛していた)女性に暴行したため怒ったアルテミスに殺された
・アルテミス女神自身に乱暴しようとして殺された
など、色々な理由が語られています。
さそり座になったサソリの毒でオリオンは殺されたという伝説にもアルテミスは関わっています。
いずれにしても、オリオン座の姿は、右手に棍棒、左手にはライオンの毛皮をもった姿で描かれています。
そして、アルテミス(月)が通りすぎていく黄道の近くに、三ツ星の帯を締めた見事な姿で輝くことになったと伝えられています。
”オリオン座α(アルファ)星は、オリオン座の中で2番目に明るい恒星で赤く輝きます。
星座絵でいうとオリオンの右肩に位置しています。
オリオン座α(アルファ)星の固有名はベテルギウス(Betelgeuse)といい、
アラビア語で「ジャウザーの手」を意味する
Yad al-Jawzā'(ヤド・アル=ジャウザー)に由来する説が有力とされています。”
赤みを帯びたオレンジの変光星で狩人オリオンの右肩に位置する
ベテルギウスは判断力と楽観的な考え方、頭の回転の速さと競争好きな性格を与える星。
また、不屈の精神で幸運と成功を勝ち取らせてくれます。すばらしい業績で栄誉を称えられ、富を手にします。
太陽の角度によって、この星の影響は、哲学と超心理学的研究の才能に表れます。ベテルギウスはスポーツや法曹界での成功をもたらし、人との関わりにもよい影響を与えます。
名誉も富も手に入れますが、長続きするとは限りません。突然何かを失う危険は絶えずつきまとうものだと心しておくべきです。
●長所:適切な判断力がある、問題解決能力がある、行動と思考のバランスがよい
■短所:強情である、理屈っぽい、対立意識が強い
オリオンの右肩。スピーディな成功。結婚に誠実。スター性。高い地位、財産。少し傲慢。
学名: α(アルファ)Orion /度数:♊️29.01 /等級:0.50重星(一等星) /惑星の特性:♂火星 ☿水星 /キーワード:結婚生活における誠実さ、高い地位への昇進と財貨。